消化器

膵癌に対するオラパリブの使用について【化学療法】

膵がん患者の5年生存割合は10%未満と報告されている。

癌の中でも最も予後が悪い。

ここで最近出てきたオラパリブ(商品名:リムパーザ)について考える。

膵がんに対するオラパリブの適応

BRCA遺伝子変異陽性の治癒切除不能な膵がんにおける白金系抗悪性腫瘍剤を含む化学療法後の維持療法

プラチナ製剤を含む化学療法(16週以上)後に病勢進行が認められていない (CR、PR、SD)患者に対する維持療法として使用可能

ポイントはここにもわかりやすくまとまっている。

膵臓がんの新しい治療薬 オラパリブに関する 5つのポイント

要するに一般的にプラチナ製剤を長期投与すると毒性が高く出ることもあるため、あまり投与できない患者も出てくる。

そういった患者にも毒性が低い経口薬を用いることは大きな選択肢にもなるということなんだろう。

膵癌におけるプラチナ製剤のレジメンはFOLFIRINOXなので、このレジメンに耐えうる患者というのはある程度絞られてくる。

しかし、経口薬であれば注射剤と違い通院時間の負担も減らせることもあり、患者へのQOLと相談しながら決定していく形も今後は検討しなければならない。

膵癌に対する知識をこれらでおさえましょう。